【アメリカの今】アメリカという国

アメリカの現状を、ポートランドからシェアしていけたらと思っています。

ミネソタ州

さて、いま話題のミネソタ州。ちなみにミネソタ州の位置はここです。

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4月11日、20歳のDaunte Wright(ダンテ・ライト)さんをテーザー銃を使うはずだったのに間違えて拳銃を使い射殺した事件で、この女性警察官は第二級殺人罪として逮捕されました。ちなみにこの容疑者は勤務歴26年のベテラン警官でしたが、事件後辞職しました。ダンテ・ライトさんが亡くなった場所は、ジョージ・フロイド氏が殺された場所から10mile(16キロ)しか離れていません。そして警察官が身に着けていたボディカメラの映像も公表されました。

黒人が白人警察官に殺されるニュースがあるたびに、日本のニュースでも報じられコメントを目にすることがあります。そしてよく見かける意見としては、警察官の命令に従わなく逃げたりしたから撃たれても仕方ない…といった趣旨です。確かにアメリカでは誰が銃を持っているか分からないという恐怖感があるということは理解できます。もちろん私も、もし彼があの場から逃げなかったら撃たれる可能性は少ないかっただろうと思っています。ジョージ・フロイド氏の所でも書きましたが、警察官の対応が違い過ぎることが問題なんです。相手がマイノリティーの場合、警察官が発砲することが圧倒的に多いということです。

4月15日、同じくミネソタ州で白人男性(61歳)がMenardsという巨大なホームセンターのお店に行き、マスク着用を拒み、店員を木材で叩いて逃げたという報告があり、警察が出動。警察がこの容疑者の車(白のピックアップトラック)が違う場所のスーパーの駐車場にあるのを見つけ止めようとしましたが、そのまま逃走。

その後どうにか容疑者の車を止めることができたが、その後2台の警察車両に自分の車を当て、なおかつ運転手側に居た一人の警察官を車体のサイドに乗せたまま、早いスピードで逃げました。そして、その間、この容疑者は警察官の頭をハンマーで殴打。これだけのことをしたこの容疑者は、さて警察によって撃たれたでしょうか?

答えは…撃たれませんでした。

 

もちろんアメリカにも人種に関係なく良い警察官は沢山いますが、悪い警察官もいます。悪い警察官の例を3つほど…。

  • 交通違反として車を止め、車内を調べている間に違法ドラッグの入った袋をその車内に置いて、それを発見して運転手のせいにして違法薬物所持として逮捕。
  • 警察官がある男性を背中から射殺。警察官は逃げる人を背後から撃ってはいけないのですが、同僚の警察官が撃たれて亡くなった人のそばに関係のない拳銃を置き、この男性は拳銃を持っていたから撃ったと証言。
  • 2005年から2013年の9年間で、レイプ罪で起訴された警察官の数が405。必要以上に身体の検査と称し体を触ったとして起訴された警察官の数600以上。

私もアメリカに来た当初は、日本にいた時と同じ感覚を警察官に持っていました。親切で、困ったことがあればある程度であれば手助けをしてくれると。サンフランシスコに旅行に行ったときのことです。警察官が近くにいたので道を尋ねました。そしたらその警察官は「今、自分の昼休憩中だから…」とものすごく素っ気なく言われ、そのまま立ち去っていきました。あっけにとられた瞬間でもありましたが、同時にアメリカの警察官は日本と同じように考えてはいけないんだなと学んだ瞬間でもあります。

日本にいた時は、私は警察のお世話になったことはありません。今のところ、アメリカでもありません。ですが、もし人通りの少ない場所で止められたり、もし悪い警官と遭遇してしまった場合などを考えると、正直怖いです。もし自分の車のテールランプが切れいることに気づかず運転をして、それを警察官が気づき私の車を止めようとしたら、私も誰もいない路肩に止めるより、どこかのお店の駐車場まで運転していきたいというのが正直な気持ちです。

もし警察官がトランプ支持者で、アジア人を好まない人だとしたら、どうでしょうか?自分は日本人だから大丈夫なんてことは通じません。もし警察官に違法薬物が入った小さい袋を車の後ろのシートで発見したなんて言われた日には、自分の人生ほぼ終わったも同然になりませんか?

何度も言いますが、良い警察官ももちろんいます。でも、アメリカでは必ずしも警察官=信用できる人とは限りません。

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