【アメリカの今】アメリカという国

アメリカの現状を、ポートランドからシェアしていけたらと思っています。

ジョージ・フロイド氏殺害容疑への評決

4月20日の午後3時半から4時ぐらいに陪審員の評決を発表するという速報が流れました。ということは、陪審員12名(白人6名、黒人4名、multiracial(多民族)2名)の意見が一致したということです。

評決

アメリカのセントラルタイムで午後4時過ぎに裁判官が評決を読み上げました。

  • 第2級殺人(最長禁錮40年) - 有罪
  • 第3級殺人(最長禁錮25年) - 有罪
  • 過失致死(最長禁錮10年) - 有罪

ということで、すべての罪状で有罪となりました。そして今までは保釈金を払っていたのである程度自由に行動することができていたのですが、評決後は手錠をかけられ警察に身柄を拘束されました。これから8週間かけて禁錮刑をどのぐらいにするかなどが決められます。

最初の報告書

去年の5月、ミネアポリスの警察署が出した最初の書類には「医療事故」としてこう書かれていました。

2020年5月25日(月)午後8時過ぎ、偽札の連絡があり現場へ出動。容疑者は青い車の上に座っていて、酔っている状態に見えると連絡を受けた。

2人の警察官が到着し、容疑者は車の中にいた40歳代の男性。車の外に出るように命令。車の外に出た後、体を使って抵抗した。警察官たちは手錠をかけることに成功したが、容疑者は医学的に苦しんでいるように見えた。警察官たちは救急車を呼び、彼は病院に運ばれたがそこで死亡が確認された。

 

この書類だけを読むと、40歳代の男性が手錠をかけられた後、突然苦しみだしたから救急車を呼んだけど病院で亡くなった…と読み取れます。警察官が提出した上記の書類とあの映像、同じことが書かれていますか?現場にいた他の警察官がフロイド氏の右手首で脈拍が確認できなくなってからも、デレク・ショーヴィン元警察官は2分近く膝で首を押さえ続けました。この行動をどう解釈しますか?膝を使った容疑者抑制方法は州によっては認められている所もありますが、脈拍が確認できなくなってもやり続けるとなると、そこには違った意図があったと思われても仕方ないと思います。

まとめ

同日の夜、現場にいた17歳の女性がスマホで撮った映像をアップロード。それが瞬く間に広がりました。そして翌日の5月26日、同じミネアポリス警察署からこれは医療事故ではなく、FBIによる調査が始まりますと発表があった。

特にこの数年、アメリカでは路上で警察官が市民を止めて話しかけている、または拘束しようとしていたら周りにいる人達がビデオを撮るようになりました。人種に関係なく市民同士がお互いを守る必要があるからです。何度も言いますが…良い警察官もいますが、悪い警察官もいるからです。

スマホで撮った映像から始まったこの事件。もしこの動画がアップロードされなかったら、ただの医療事故として処理され話題にもならなかったでしょう。もしあの映像が存在しなかったら、このデレク・ショーヴィン元警察官によって人が殺されたことは無かったことになっていたでしょう。この元警官は、以前から過度の力を使う問題があると報告されていましたが、それでもこの人は警察官の仕事を続けることが出来ていました。そしてこの動画が撮られていなかったら、デレク・ショーヴィンは今でも警察官をしていたことでしょう。

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