【アメリカの今】アメリカという国

アメリカの現状を、ポートランドからシェアしていけたらと思っています。

Ahmaud Arbery殺害への評決

*ぜひ見ていただきたいBBCの動画のリンクを貼っておきました。すべて日本語訳がついていて、とても分かりやすいものだと思います。

 

2020年2月23日、ジョギング中だったAhmaud Arbery(当時25歳)が白人男性3名に車で追いかけられ、射殺された事件がありました。そして24日の今日、その3名全員に対し有罪という評決が出ました。

 

このニュースはアメリカのいまだにある根深い人種差別を象徴したニュースだと思います。ただ単にジョギングをしていた人を、言いがかりをつけて殺害した---シンプルに言うとそういうことです。ですが、警察は74日間も殺害に関与する人物を誰もを逮捕しませんでした。その間に殺害時に撮影していた動画が拡散され、パブリックプレッシャーが高まり、最終的に逮捕せざるおえなくなりました。

 

アメリカでは通常であればこれはa slam dunk caseと言われる類のものです。ここで言うslam dunk(スラムダンク)の意味は、「確実な、容易に勝てる」などと言った意味で使われます。ですが、この事件が起きたのがアメリカの南部にあるジョージア州。南部以外に住んでいるアメリカ人にとっても、この南部のイメージは正直に言うとあまり良くありません。地理的な南部というだけではなく、文化的にもかなり違いがあります。一般論ですが、南部は信仰心がとても強く、銃所持の賛成、中絶反対、伝統を重んじ、夫婦構成は男女のみであるべき...などを支持している保守的な人が多い傾向があります。

追加:是非見てもらいたいBBCの動画

このBBCの動画はとてもよくまとめられていると思います。もし時間がある方は一度見てみることをお勧めします。ページに移動した後に、上部にあるArbery氏の顔写真の部分をクリックすると、動画が始まります。

www.bbc.com

南北戦争

1861年から1865年にかけて南北戦争という内戦がおこりました。奴隷解放などに反対した南部の11州がアメリカ合衆国から離脱し、アメリカ連合国(Confederate States of America)を作りました。そして奴隷を解放しようとした北部それに反対した南部の戦争が始まりました。

 

南部11州:

サウスカロライナ州、ミシシッピ州、フロリダ州、アラバマ州、ジョージア州、ルイジアナ州、テキサス州、バージニア州、ノースカロライナ州、アーカンソー州、テネシー州

 

北部:

カリフォルニア州、アイオワ州、マサチューセッツ州、コネチカット州、カンザス州、ミシガン州、デラウェア州、ケンタッキー州、ミネソタ州、イリノイ州、メイン州、ミズーリ州、インディアナ州、メリーランド州、ネバダ州、ニューパンフシャー州、ペンシルベニア州、ニューヨーク州、ロードアイランド州、ニュージャージー州、バーモンド州、オハイオ州、ウエストバージニア州、オレゴン州、ウィスコンシン州

Confederate Flag/Battle Flag

南北戦争の時に南部の連合軍が使用した旗がいくつかあります。その中で今現在でも目にする旗があります。そのデザインがこれです。

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南部の人達の中で、「この旗は南部の権利を守るために戦った歴史的伝統を象徴するだけであって人種差別の象徴ではない」と言い、いまだにこの旗を掲げている人がいます。ですが今現在では多くの人がこの旗は奴隷制度開放に反対したときに使われた物で、白人優位の精神を持っている人の象徴として考える人が多いです

評決前の最終弁論

the closing argument(最終弁論)で被告である白人3名側の女性弁護士が耳を疑うような発言をしました。その時の映像に関するものです。ちなみにすべて英語です。

www.youtube.com

実体験

2019年にラスベガスとレイクタホに旅行に行きました。ラスベガスではコンドミニアムに1週間泊まり、レイクタホでは4泊しました。ラスベガス滞在時にRoute66の博物館があるアリゾナ州キングマンまで2時間弱ドライブをしました。博物館を見た後、キングスマンの街を散策したのですが、このconfederate flagのステッカーが入り口に張ってあるお店がいくつかありました。いまだにこんなことをしている人や店があるとは…。アメリカの現状を知っている身ですので驚きはしなかったですが、失望はしました。明らかにこういう意思表示をしている店には近寄らない方がいいので、私達はさっさとこのキングスマンという小さい町を離れました。

 

2018年には、車で7000㎞以上走りアメリカの国立公園巡りをしました。世界中から旅行客が訪れる国立公園の近辺は言うまでもなく全て有名な観光地なので、ホテルやレストランなどで嫌な体験をすることはありませんでした。アメリカでは観光地や大都市ではあまりありませんが、観光地ではない地方の小さい町などですと、強烈なよそ者扱い(=嫌悪感)をあからさまにしてくる人がいます。まぁでも日本人観光客がアメリカを旅行する時は、まずこういう場所は訪れないと思うのであまり心配することはありませんが。

ポイント! アメリカを知るうえで、このconfederate flagの存在を知識として頭に入れておくことを強くお勧めします。マイノリティーの身としては、こういう人達とは一切関わらない方が賢明なので…。

 

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The difference: 違い

今現在アメリカで話題の裁判が2つあります。1つ目は2020年8月に2人を殺害したKyle Rittenhouseに対する裁判。2つ目はAhmaud Arbery氏殺害に関する裁判です。

 

両方ともとても今のアメリカを理解するには大切な事柄だと思うので、ちゃんと説明できたらいいのですが、難しいですよねぇ。なぜならアメリカで起こった事件を、日本に住んでいる日本人が耳にして、日本人の感覚で考えるからです。

 

私もアメリカに来るまで、いたって普通の感覚を持っている日本人だったと思います…(たぶん。笑) 目黒区東山で生まれ引っ越しを数回したものの、ずっと東京で育ち短大を卒業後、神谷町で7年ぐらい働きました。ちなみに、ご存じない方もいらっしゃるかもしれないので、神谷町とは港区の旧町名で今でいう虎ノ門です。その後は銀座や渋谷でも。あぁ~懐かしい(笑)。

 

最近の日本は以前に比べて物騒になってきた…と言われています。確かにそういうニュースを耳にする機会が多くなったように感じます。でも、それでもまだまだ日本は安全な国だと思います。アメリカは銃社会だから危険だと思われますが、それだけではありません国籍も違えば、肌の色も違う、考え方も違う、母国語も違う、宗教も違う、経済格差もあり、そしてそれに加えて…銃もある。あっ、あと薬物も。

 

日本で働いていた時も、もちろん厄介な人とか関わるのが面倒くさい人とか…言うまでもなくたまに居ましたよ(笑)。でももちろん仕事上だったので、そういう人とも必要最低限のかかわりだけは持ちました。同じ日本人同士ですら、合う/合わないなどありますよね。それがアメリカになると、もうスゴイとしか言いようがありません(笑)。それに私はwikipediaでもありません。誰がどこの国から来ていて、その国の歴史や宗教観などほとんど知りません。もちろん知っているに越したことはないのですが…。残念ながら、世界史や世界地理…学生時代ほぼ興味がなかったもので…。

 

でも、基本的に恐れることはありません。知らない事&分からない事は聞いてみます。大事なのはその聞き方。あと聞いても大丈夫な事、聞かないほうがいい事、ここの境界線も確かにとても難しいです。例えば、知り合いと話している時に、その人が「魚は食べないんだよねぇ」と言ったとします。日本にいた時の私は、「アレルギー?それもと単に嫌いだから?」とか「じゃぁ、肉は?」など普通に聞いていました。アメリカでも、近しい間柄の相手だったら聞くかも...しれません(かも…ですよ)。でもそれ以外の相手だったら、理由は聞きません。特に相手がアメリカ人だったら…。だって"none of your business(あなたの知ったこっちゃない、余計なお世話だ)"と言われる可能性もあるからです。もしくは"Tell me why you eat fish?(じゃぁ、あなたはどうして魚を食べるの?)"と逆に質問されることもあるでしょう。こういう会話は実に面倒くさいし、その理由を考えたこともないし(笑)。だから「へぇ~そうなんだ、魚食べないんだねぇ」って言うだけです。

 

話は戻って、Kyle Rittenhouseに関して。私は有罪であるべきだと思っています。もし誰かが自分が住んでいる家に入り込もうとしていて、その人を射殺したというのであれば自己防衛ですが、事件当時17歳であった未成年のKyleが、何の関係もないKenosha(ケノーシャ)という地域へ殺傷能力の高い半自動ライフルであるAR-15型を持って出かけていきました。Kenoshaでは黒人男性が警官に背後から7発も銃撃されて重傷を負った事件に対しての抗議デモが行われていました。(ちなみにこの男性は半身不随となりました)。Kyleの言い分は、その地域のビジネスを守りたかったとのこと。地域を守るのは警察の仕事であって、警察官でもない、ましてや未成年が他の州からわざわざ来て…それでもってself defense…。ちなみにKyleはイリノイ州Antiochに在住でKenoshaはウィスコンシン州です。距離にして20mile(32km)離れています。 

Breaking News

さきほどKyle Rittenhouseの判決が出ました。36歳と26歳の男性を射殺し、別の27歳の男性にも危害を加えたなどとして5つの罪に問われていたのですが、この5つすべてに対し無罪となりました。アメリカでは少なくともデモに参加するという行為は、怪我をするかもしれない可能性が含まれています。警察官にペッパースプレーをかけられるかもしれないし、拘束される可能性もあります。または、異なる考えを持っているグループの人達と殴り合いになるかもしれません。昼間のデモですら色々な危険性があるのですから、夜になればどうなるのか…予想するのは簡単です。このような可能性があるので、昼間の明るいうちのデモにですら、参加したくてもしない人もいます。ですがKyle Rittenhouseは危険だと分かっている場所へわざわざライフル銃を持って出かけていき、襲われて命の危険性を感じたから撃った…これでself defense…なんですかねぇ?今回の判決によると、self defenseらしいですよ。

 

Kyle Rittenhouseの件は、今までのとは少し違います。というのも、今までは白人が黒人を殺害…という流れが多かったのですが、今回はBLMに賛同している白人をこれまた白人のKyle Rittenhouseが殺害したという点です。BLMに賛同している白人も結構います。特に私が住んでいるポートランドや同じ西海岸にあるワシントン州シアトルやカリフォルニア州のロサンジェルスなど。あとはニューヨークシティにフィラデルフィア、シカゴなど。

 

さて、このKyle Rittenhouseの判決を元にself defenseの概念が変わってくるかもしれません。今後、より多くの人がデモに参加するときに銃を持ってくる可能性が出てきます。そして所持だけではなく、self defenseを理由に発砲する可能性が出てきます。トランプサポーターの人達でもあるProud BoysやOath Keepersはデモに銃を持ってくる率がとても高いです。ただでさえ、今のアメリカはとてもギスギスしているしピリピリしています。この件を機にself defenseに関して拡大解釈される可能性がありますねぇ。それがとても心配です。

 

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アメリカのER

先日このニュースを耳にしました。

ジョージア州アトランタに在住のTaylor Davisさんが頭にケガをしたのでERに行きました。そして受付でチェックインをすまし、待合室で自分の順番を待っていました。7時間待っても自分の番が来なかったので、彼女は帰ることにしました。そして数週間後に、その病院から$688.35(約7万8000円)の請求書が送られてきました。彼女は「これは何かの間違いだろう」と思い病院に連絡をしたところ、病院サイドは「これは間違いではありません。たとえ診察されていないにしても、病院にチェックインをした時点で請求が発生します」とのこと。

ハッキリ言って、そんな馬鹿な…。チェックインした後に体温や血圧などを測ったならまだしも、受付でチェックインしただけでこんな請求書が送られてくるなんて…。アメリカのERは本当に待ち時間が長いです。ERのチェックイン時に「胸が痛い」と言えば、待ち時間なしですぐに診察室に入れてもらえますが、それ以外だと2時間から下手をすると10時間ぐらい待たされる場合も普通にあります。

アメリカの医療費

アメリカの医療費はERに限らず…高額です。ちなみに保険料も高額です。ERを利用した場合、主に2種類の請求書が送られてきます。1つ目はHospital fee。これはかかった病院に対する費用。2つ目はPhysician's fee。ERで診てもらった医者に対する費用。

 

Hospital feeは血液検査、X線、心電図、薬などの費用です。Physician's feeは医者に対する費用。普通はERに行くと基本的に1人の医師が対応してくれます。なので、この医者への費用になります。ですが、心電図をとってもらった場合、心電図の専門医がそれを見ます。となると、この心電図の専門医への費用も発生します。

 

実体験

これは私ではありませんが、一例として…。

夜10時過ぎに旦那が不整脈を感じ、車で3分位の所にある家から一番近くのERに私が運転をしていきました。で、「心臓に違和感が…」とチェックイン時に言ったので、待合室で10名ぐらいの人が順番を待っていたのですが、優先的に見てもらうことに。体温、血圧、血液検査、心電図、心臓のX線をとってもらいました。ちなみに病院にいた時間は6時間ぐらいです。その大半が血液検査の結果待ちの時間でした。そして異常なしということで、翌日の朝4時頃に帰宅しました。

 

数か月後

ERで利用した病院から複数の封筒が送られてきました。言うまでもなく請求書です(笑)。まずHospital feeが約$1000(11万円)。そしてPhysician's feeが約$400(4万5000円)。合計で15万5000円

 

旦那は幸運なことに全額負担してくれる保険に加入しているので、out of pocket expense(自己負担費用)はゼロ。ですが、旦那の保険会社のルールでERに行ったら72時間以内に保険会社に連絡をしなくてはいけないというものがあります(もし連絡が遅れたらカバーされなくなるのかは不明ですが…)。アメリカの健康保険で多いのは、その保険会社が提携しているネットワーク内のERに行けば、保険適用とし費用を抑えられるというものです。もし利用したERが保険会社のネットワーク外だった場合、最悪のケース…保険適応外となりすべて実費となることもあります。旦那が現在入っている保険はERに限りネットワーク内外関係なくどこの病院であろうと全額カバーされます。

 

 

日本の健康保険をアメリカに来るまで使っていた私からすると、アメリカの健康保険システムは全くバカバカしいものです。例えばERに行くほどの緊急時に、自分の保険会社のネットワーク内の病院…知っていますか?もしそのネットワーク内の病院が遠かったら、どうしますか?あと、たまにあるのですが病院自体はネットワーク内だけど、担当した医師がネットワーク外というケース。となると、Hospital feeは保険適応だけど、Physician's feeは適応外とか…マジですか。

 

ERでチェックインした時に、ちゃんと保険の情報を伝えていたにも関わらず何故か直接請求書を私達に送ってきたこの大病院。普通は病院から直接保険会社に請求をするのですが…。この病院に文句を言うのすら面倒くさいので、メールで事情を説明しその請求書自体をスキャンして添付して保険会社に送信。アメリカではこういうことを自分でやらないといけないのが、とてつもなく時間の無駄だと思います。でも、日本と違ってカスタマーサービスの質が高くないのでもう諦めています…。

 

アメリカの健康保険は本当に複雑で理解するのが難しいです。ただでさえ、具合が悪いから病院にかかっているのに、それに加えて高額な請求書の心配をしなくてはなりません。日本のように、病院を出る時に保険点数を計算して清算しておしまい…羨ましい限りです。

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Think for yourself と紅葉

私がいつも運動のために家の前の通りを歩いているのですが、その通りにある信号の柱の部分に数か月前から貼られているメッセージです。3mぐらいの高さにあり、この信号機だけではなく、この通りにある信号機に色々と異なるメッセージがあります。その中で私が一番共感できるメッセージがこれです。

Don't let others think for you!

要約:自分自身で考えて!  

直訳しようと思ったのですが、私の和訳の能力が低いがため、なんか気持ち悪い日本語訳になってしまったので要約させてもらいました(笑)。

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これに似ていますが、私の好きな言葉の一つがこれです。

Think for yourself, not of yourself.

要約:自分の頭を使って考えて、でも自分自身のことだけを考えないで。

  • Think for yourself.= to make your own decisions and form your own opinions, without depending on other people
  • Think of yourself. = care about yourself

近所の紅葉

さてさて、オレゴンは紅葉真っ只中です。本当なら紅葉が綺麗な場所まで行き写真を撮りたかったのですが、まだコロナなので昨年と同様にグッと我慢です。ということで、近所を散歩している時に撮りました。

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オレゴンはそろそろRainy Seasonに突入です。来年の5月ぐらいまで雨の日が多くなります。でもこの雨があるからこそ、オレゴンは緑が豊富なのです。まして今年は雨が少なく干ばつの被害が出て、カリフォルニア州をはじめその周辺の州で水不足となりました。ですので、例年通りのrainy seasonが始まりそうなのでホッとしている所です。

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Prepper

prepper (プレッパー)

プレッパー(Prepper)とは、自然災害や経済恐慌などで発生するカタストロフィに対処するため、生存術や物資の備蓄、避難訓練などに日常的に取り組んでいる人のこと。中央政府や地方自治体の公的支援を当てにせず、自力で生き延びることを信条としている。「prepare(準備する、備える)」に由来し、即ち「備える人」を意味する。

by wikipedia

 

私もprepperですが、日本人としては普通の感覚だと思います。wikiに書かれているような信条があるわけではなく、ただ単に自然災害などに備えて備蓄などを家でできる範囲でしているというだけのことです。本格的なprepperは地方に土地を買い、ソラーパネルを設置し、そしてニワトリや牛などを飼い、野菜を育て自給自足の生活をめざしている人達もいれば、私のように大雪や地震などの自然災害に備えて、水や缶詰などを多めに買ってイザという時に備えている人もいます。あとは、家にガレージなどがある人は大きめのフリーザー(冷凍庫)を設置して肉や魚などを真空パックにして保存している人もいます。言うまでもないですが、もちろん何も準備していない人もいます。

2020年2月

2020年2月ぐらいから、アメリカではトイレットペーパーやペーパータオルなどが一気に売り切れとなりました。あとは、CloroxやLysolのdisinfectant wipes(除菌シート)も入手困難に。マスクも値段が高騰し、10倍以上の値段でアマゾンなどでは販売されました。あと、スーパーなどでは商品によっては一人何個までという制限が始まりました。

 

2020年夏の小銭不足

2020年の夏には、coin shortage(小銭不足)という紙がお店に張り出され始めました。私の日常生活で現金を使うことはほとんどありません。でも一応ある程度の現金は持ち歩いていますが…。家の近所の24時間営業のスーパーマーケットではクレジットカードは不可なので、デビットカードを使っていますが、それ以外ではすべてクレジットカードでの支払いです。なのでcoin shortageと言われても最初はピンとこなかったのですが、もし停電やカード支払い時の機械がダウンした際には現金しか使えなくなるなぁ…と思い10万円程度の現金と25セント硬貨を念のために置いておくことを決めました。ちなみにcoin shortageの張り紙はスーパーやガソリンスタンドで今現在も張られています。

 

2020年9月の大規模な山火事

2020年の9月には西海岸の3州(上からワシントン州、オレゴン州、カリフォルニア州)で大規模な山火事がおき、計約2万平方kmが焼失。私が住んでいるオレゴン州も空が真っ赤になり、なおかつ厚い煙に空が覆われ外の空気は焦げ臭く、家では2台の空気清浄機を24時間フル稼働させていました。私が住んでいる地域は避難する必要はなかったですし、停電にもならなかったのですが、インターネットが3日ぐらい使えなくなりました。そして家の前にあるショッピングモールの大きな駐車場が避難先に指定されていたので、避難対象地域の人達が続々と移動してきました。少しでも助けになればと思い、食料品や水などを寄付しました。

 

2021年2月の大寒波

そして2021年の2月中旬、テキサス州を大寒波が襲い大規模な停電が起こり、ニュースでもご覧になられた方もいらっしゃるかと思いますが、家の中が凍った状態になったり、水道のパイプが破裂し水浸しになったりと、450万を超える家や企業が電力を失い、そのまま数日間放置され、多数の死亡者もでました。

 

そして現在

そして今現在は、除菌シートや除菌スプレーなどは購入できるようになりましたが、場所によってはトイレットペーパーなどのペーパー類が再度売り切れになっている所が出始めているみたいです。そしてコロナが理由でトラックドライバーの減少、労働者の減少などの理由で、アメリカ国内での流通が滞っているようです。アメリカ全土のスーパーで平均して16%のドリンク類、14%のスナック菓子類、13%の冷凍食品が品切れとなっている状態とのこと。そしてこの状態は当分の間は続くだろうと言われています。

 

私が住んでいる所では幸運なことにスーパーマーケット、Target、Walmart、ショッピングモールなどで95%以上の人がマスクをしています。アメリカは本当に場所によって違いがあり、マスク着用している人が反マスク派の人に攻撃される地域もあるようです。反マスク派の人は、自分にはマスクを着用しない自由がある!と自分の権利ばかりを主張します。それと同じように人にはマスクを着用する自由があることをどうして理解できないのでしょうかね…。

 

これから気温が下がり風邪を引かないように気をつけたいものですね。なぜなら、熱が出たり、体調が悪くなった時に今では「もしかしてコロナかも…」と疑いを持たないといけないからです。本当にこれが厄介ですよね。念のためコロナにかかった場合のことを考えて、缶のスープやスポーツドリンク、フルーツ缶詰などある程度買い置きしてあります。あと風邪薬も。手洗い&うがい、そして栄養のある食事と十分な休息を念頭にこの冬を無事に乗り越えられるといいですね。

 

みなさんも、くれぐれも無理をせずお過ごしください。

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3ヵ月、すっかりご無沙汰してしまいました。

ブログを書こう、書こうと思いつつも、あまりの忙しさに後回しにしていました。書きたいことは沢山あるのですが、忙しかったというのが理由(言い訳)です。

 

私の周りにいるアメリカ人と最近する会話は、主に今年の冬はまたロックダウンになるのかどうか?というのが多いですねぇ。あとは身内にコロナの感染者が出たかどうか?とか。オレゴン州では平均で1500人から2000人の感染者が毎日いるようです。ちなみに10月3日現在、オレゴン州は2回接種したfully vaccinatedの人が61.07%、アメリカ全土では55.9%とのこと。ちなみにオレゴン州は全50州のうち、2回接種した人の人口比率が11位。1位のバーモント州は69.65%。それにしても、アメリカのcollege footballやNFLの試合をテレビで見ると、マスクもせず大声を出し会場は満員状態。毎週末テレビを見つつ「こんな状態でコロナが蔓延しないわけがない!」と思っています。確かにコロナが始まって以来、私も旅行には一切行っていません。例年なら夏に1ヵ月ぐらいかけてアメリカの国立公園めぐりとかしているのですが、2020年と2021年、どこにも行っていません。なので旅行に行きたい気持ち、もちろん分かります。イベントに参加したい気持ち、これも分かります。ですが、コロナにかかりたくない、その一心で我慢し続けています。幸運なことに私の周囲の人も、コロナにかからないようにするのと同時に、他人にもうつさないようにという同じ考えを持っている人が多いので、とてもありがたいです。

 

昨年はコロナを理由に毎年うけていた健康診断を断念したのですが、今年はコロナが少し収まっている感じなので、寒くなる前にと思い先日行ってきました。健康診断と言っても、日本の人間ドック的なものではなく、身長と体重をはかり、乳がん検査の触診をして、もし希望であれば血液検査などもします。もちろん、自分が加入している保険が何をカバーしているのか知らないと、後で莫大な請求書を受け取ることになる可能性もありますが…(笑)。年に一回の健康診断(Annual Checkup/Physical Checkup)自体は、健康保険に入っていれば、無料のはずです。ですが、健康診断に伴う血液検査やX線などはカバーしない所もあるので要注意です。これはオレゴン州あるあるなのですが、オレゴン州に住んでいる人はビタミンDが少ないのでサプリメントをとることを推奨しています。で、私もほぼ毎日1000IUをサプリとして飲んでいるのですが、それでもまだ平均値以下だったので、医者からはビタミンDの接種量を増やすように言われました。ちなみに健康診断中は私もドクターもずっとマスクを着けたままでした(笑)。ドクターに質問したのは、「インフルエンザの予防接種とCovid-19のワクチンbooster shot、もし10月末に受けれるようになった場合、どちらを先に受けるのをお勧めする?」って聞いたら、ドクターが「自分だったらまず先にbooster shotを受けて、11月初旬から中旬までにflu shotを受けるね」との回答。ドクター自身もコロナのワクチン接種済みで副反応もほとんどなかったと言い、私が2回目の副反応が結構辛かったと言ったら「Oh, poor you」と(笑)。私としても、2回目が結構きつかったので、3回目となるbooster shotに対して不安が全く無いと言ったら嘘となります。ですが、万が一コロナにかかった場合のことを考えると、その方が不安なのでbooster shotを受けるつもりいます。

 

本当は今のアメリカのこと、特にドナルド・トランプに関することを知ってもらいたいのですが、これを書くと相当な時間を要することになり、今現在少しずつですが書き始めている所です。1~2週間以内に書き終えることができるといいのですが...。

White rage

ミシガン州の上院議員の中から、3名のRepublicans(共和党)と1名のDemocrat(民主党)の4名を主導とする委員会が8か月をかけ2020年の大統領選挙で不正があったかを調査し、その結果を55ページにわたる報告書として6月末に発表しました。

 

"This Committee found no evidence of widespread or systematic fraud in Michigan's prosecution of the 2020 election."

手短にいうと、この報告書では2020年の大統領選でミシガン州内では不正投票の証拠は見つけられなかった…とのこと。トランプがいたRepublicansがこのような結果を発表したという所が大きなニュースなのです。

 

アメリカの特にRed Statesは、国民に投票させないように色々と手を打っています。普通の国であれば、国民に投票をしてもらいたいので投票場所を増やしたり、期日前投票をしたりしているのですが、アメリカは全く逆のことをしているのです。なぜなら投票総数が増えるという意味は、民主党の票が増えるという意味だからです。そうなると、共和党に不利になります。今年に入ってミシガン州の共和党の上院議員は39もの新しい選挙規制&制限を求めています。

  • 不在投票の制限
  • 選挙当日の制限
  • 期日前投票の制限
  • 郵送による投票の制限...などなど

アメリカでは貧困層や高齢者などは公的に発行された身分証明書(免許証など)持っていない場合があり、そういう人達は身分証明ができないので投票させないようにしたり。民主党が多く存在する地域の投票場所をものすごく少なくし、投票当日に数時間から8時間ぐらい並ばなければ投票できないようにしたりと、とにかく色々な手を使って民主党の票数を減らそうとしています。

 

話は最初の報告書に戻りますが、この3名共和党員のうち1人は40歳のED McBroom氏です。彼には妻のSarahと5人の子供がいます。そして弟のCarlと一緒に住んでいて、その弟には妊娠中の妻Susanと7人の子供がいます。ファミリービジネスとして一緒にfarm(農園/農場)をしていて、大家族として生活をしています。

 

ちなみにトランプはこの報告書が発表されるやいなや反論の声明を発表し、なおかつMcBroom氏の事務所の電話番号などを表示しこの上院議員に電話をして、正しいことをするように伝えよう。もしくは投票で除籍させろ」と書きました。

 

この報告書を発表してから、McBroom氏には色々な脅迫があるとのことです。日常生活の中で一番困っているのが夜中にかかってくる電話だそうです。McBroom氏のfarmの電話番号は簡単に調べられるからです。そして平日は大家族を残して仕事に行くのでその間の家族の身の安全を危惧しています。そして最後にこう述べました。

"These are good people, and they're being lied to, and they're believing the lies.  And it's really dangerous."

(要約)「彼らは良い人達なんです。ただ嘘をつかれ、彼らはその嘘を信じているのです。そしてこれはとても危険な事なんです。」

 

アメリカではここ最近、頻繁にwhite rageという言葉をニュースなどで耳にする機会があります。このwhite rageというのは2016年にノンフィクションとしてジョージア州にある私立のEmory Universityの教授Carol Andersonによって書かれた本のタイトルなのです。ちなみに日本ではほとんど知られていないと思いますが、このEmory Uniは最難関名門大学の一つです。数日前ですが、アメリカの軍人(制服組)のトップであるGeneral Mark Milley統合参謀部議長がとある公式の場でこう発言しました。

"I want to understand white rage, and I am white."

要約「私は白人の激怒/憤慨を理解したい、なぜなら私も白人だから」

 

White rage…なんと訳すのが一番ぴったりくるのか…angerは一般的に使われる怒りという意味なんだけど、rageになると憤慨とか自制心を失うほど激しい怒りといった感じです。白人とマイノリティーの格差が差が、経済的にも学力的にもどんどん無くなりつつあり、なおかつ白人が今度はマイノリティーとなるが2045年と言われています。今が白人が力を持っている最後の時という考えから、その力を失わないように悪あがきをしているように私は感じますもしアメリカ国内で、黒人、メキシコ人、アジア人が協力体制をとった場合、白人が1番だと思っている人達にとっては大問題。だからアジア人へのヘイトクライムのニュースでも、あたかも主に黒人がアジア人に暴力を振るっているかのように報道していますそうすれば、アジア人が黒人を怖がり、なおかつ黒人に対し怒りを感じ、お互いを嫌うように仕向けられているからです。そうすれば少なくとも黒人とアジア人が協力し合うことがなくなるからです。ですが、実際はアジア人へのヘイトクライムの3/4、つまり75%は白人によるものという最新の分析があります。

 

私の知り合い達(白人、黒人、ヒスパニック)は、アジア人へのヘイトクライムが増加していた時ぐらいから、私の身を心配してくれました。そして、気をつけてね!と何人もの人から言われました。確かに以前よりは道を歩いている時など、自分の周囲をどんな人がいるか気を配るようにはなりました。暴言を吐かれるならまだしも、突然蹴られたりしたらたまったものではありませんからね。

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